シガーについて


いらっしゃいませ。
川崎、元住吉のBARハイドアウトマティーニです。

タバコの歴史は古く、アメリカ大陸の古代文明においてタバコの葉は神への供え物としての宗教的な意味で使用されており、火にくべて煙の動きで吉凶を占う儀式的なものでもありました。
また現代の様に理論的な医学が確立されていない昔に於いては病気の原因は悪魔の仕業とされ悪魔を払う治療的な目的で使用されたとも言われており、歴史の中で嗜好品として吸引する形に変化したとされています。

喫煙については健康被害などの観点から年々扱いが厳しくなっている半面で様々な喫煙具に興味を持つ方も一定数おられ、シガー以外にも『手巻き式』、『パイプ』、『キセル』など、味わい目的もさることながら様式美や蒐集的な部分で興味を持つ方も居られるようです。

その中でもシガーは喫煙するタバコとして最も古い形態であるとされ、一般的に売られている紙巻きたばこがタバコ葉に燃焼材などを加え紙で巻いたものに対し、シガーはタバコ葉をタバコ葉で巻いたものでタバコ葉100%のものを言います。

ざっくりとシガーの楽しみ方を説明すると
シガーは紙巻きたばこと異なりフィルターが付いておらず、ふかす事で味わいと香りを楽しむもので肺には吸い込みません。
また燃焼材が入っておらず湿度が保たれているので放置すると自動的に消えてしまいますので、その場合は再着火する形となります。
BARで楽しむ場合アルコールとマリアージュする事が可能ですが、ラム、ウイスキーなどのハードリカー以外にもリキュール、ヨーロッパ系のダークエール、コーヒーなど味の濃いものに併せると味が引き立ちます。
ちなみに紙巻きタバコ(フィルター付、肺まで吸い込む、燃焼材等副材料あり)と葉巻(フィルター無し、肺まで吸い込まない、煙草葉100%)ではどちらが体に良いか。
と言う疑問を持つ方も居るかもしれませんが成分の違いの他にも喫煙場所の限定性や常習性などから身体に対して何らかの違いはあるかも知れません。
ただ当たり前ながらどちらも健康には良くはありません。
嗜好品であって健康サプリではありませんので誤解無きようご理解下さい。

①シガーの分類

シガーにもいくつか分類があり手頃なものから高級品まで様々ありますが、大きく分類すると以下の通り。

『プレミアムシガー』
・・・ブレンド、発酵、熟成が成されたタバコ葉を使用。ロングフィラーと言う一枚葉を数枚を芯に職人が一本一本手作業で仕上げる高級品で温度・湿度管理が必要。

『ドライシガー(シガリロ)』
・・・プレミアムシガーを小さくしたような見た目。ショートフィラーと言う刻んだタバコ葉を使用した芯に、たばこの微粉を凝集したシートたばこで包む。マシンメイドで作られ温度・湿度管理が容易。

『リトルシガー』
・・・一般的な紙巻きたばこに似た形状。刻んだ葉っぱをシートたばこで巻き、フィルターが付いている。

②プレミアムシガーの構造

当店ではプレミアムシガーのみ扱っているので以下はプレミアムシガーのものになりますが、その構造は一般的に3層構造となっており各部分に使用する葉の種類によっても味が変わってきます。

『フィラー』
・・・シガーの中心部分で1層目。タバコ葉の味と香りを決定づける部分。

『バインダー』
・・・フィラーを包む中間部分で2層目。フィラーの構造を維持し味と香りを引き立てる部分。

『ラッパー』
・・・シガーの外装部分で3層目。ラッパー用の葉っぱのみ収穫時から厳しい審査があるなど丈夫で見た目的に良いものが選ばれます。

③産地による違い

葉巻の生産国は様々ありますが下記の4か国が一般的に良く知られる産地となります。

キューバ
・・・一般的にシガーの産地として良く知られる場所。品質管理上バラつきがありつつ一部のエリアで生産されるものは気候や土壌などタバコ栽培に理想的で最高級シガーとされるところから愛好家に好まれています。繊細、複雑、重厚、豊かなどと形容されます。

ドミニカ
・・・キューバと比較すると自由貿易が発達しているので安定供給が可能となっており世界一の葉巻生産国でもあります。軽くスムースな味わいのものが多い傾向。

ホンジュラス
・・・良質で安価なシガー生産国としても知られドミニカに次いで2番目に葉巻生産量の多い国。1962年のキューバ禁輸の際にホンジュラスに移住した作り手が多かった事などからキューバ産に似ているとも言われます。

ニカラグア
・・・ホンジュラスと同じく1962年のキューバ禁輸をきっかけにシガー生産国として拡大している国。地理的にもホンジュラスと近く工場を分散しているメーカーも多くあります。近年ではキューバ産に匹敵するような高品質のシガーを生産している国でもあります。

④サイズについて

代表的なサイズについては
ダブル・コロナ(長さ194mm、直径9.45mm、喫煙時間90分)
チャーチル(長さ178mm、直径18.65mm、喫煙時間90分)
ロンズデール(長さ165mm、直径16.67mm、喫煙時間80分)
グラン・コロナ(長さ143mm、直径18.26mm、喫煙時間60分)
コロナ(長さ142mm、直径16.67mm、喫煙時間50分)
ぺティ・コロナ(長さ129mm、直径16.67mm、喫煙時間40分)
ロブスト(長さ124mm、直径19.84mm、喫煙時間50分)
パナテラ(長さ115mm、直径10.32mm、喫煙時間25分)
トルペド(長さ156mm、直径20.64mm、喫煙時間60分)

上記は平均的な目安ですが、おおまかにサイズが長いものほど喫煙時間が長くなります。
YouTubeチャンネルのパイプの吸い方でも話しましたが煙は冷えた状態で風味が感じ易く、熱されれば辛味と言った要素を感じ易くなります。
煙の旨味を十分に味わう為には『クールスモーキング』が重要と言う話ですが、葉巻に於いては着火点から吸引までの距離の長さがフィルターの役割を果たします。
また太さについても細いものは空気調節による火種の維持が難しく、ある程度の太さがあるものの方が安定しやすいところがあります。

⑤カットの方法

今度はカットの仕方による味の違いです。

フラットカット
・・・一般的なカットの方法。カッターやハサミで一刀両断する方法。

Vカット
・・・Vの字にカットする方法。吸入口の面積が広く取れる事でドロー(煙の吸引具合)がマイルドになり、口を大きく開けなくても良いカット方法。
ドローの重たいシガーに向いていると思われます。

パンチカット
・・・小型の丸い穴を開ける方法。こちらも口を大きく開けなくても良いカット方法で女性向きと言われますが、吸入口の面積が小さくドロー(煙の吸引具合)が重くなりますので軽めのシガーでやると良いかも知れません。

様々カット方法がありますので色々試すと良いかと思います。

⑥着火の方法

ライターやマッチなどありますが、ライターの場合は一般的にオイルライターの場合オイルの香りが移るので好ましくないとされガスライターが推奨されます。
マッチの場合、シガー用の長いマッチがありますが初期着火の場合3~4本ほど使用する必要があるので実用性よりも雰囲気重視になるかと思います。
またシガーを嗜む上で再着火と言う行為はある程度想定の上ではありますが、消えてから再着火までの時間が長い場合。例えばその場で吸いきれなかったものを持ち帰り再着火する場合には風味が落ちますので注意が必要です。

当店はシガー専門BARと言う訳ではありませんので必ずしも希望に沿ったものを用意出来る訳ではありませんが数種類の用意と一通りの道具は用意しております。
なお特定の銘柄で好みがある場合などはご自身でお持ち頂いても結構です。

 

The Bar Hideout Martini ~ザ・バー・ハイドアウト・マティーニ~

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